志望校に合格するためには、毎日コツコツと学習時間を積み上げることがとても大切。でも、「どうしても勉強の習慣が身につかない〜!!」とお困りの人もいるのではないでしょうか? この記事では、atama+ オンライン塾の大学生チューター たちが受験期に実践していた〈勉強の習慣化〉のための取り組みを、科学的な知見を交えながら紹介していきます。記事を読み終わる頃には、毎日の勉強のハードルが少し下がっているかも……?
では、実際にチューターたちが実践していた〈勉強の習慣化〉のための方法を、エビデンスとともに見ていきましょう。回答者が多かったものから順に項目を設け、チューターからの代表的な意見もあわせて掲載しました。
※文中の自己診断について。「勉強時間」は高校生のときの勉強時間を集計し、それ以外の項目はアンケートをもとに、日頃の行動傾向をスコア化しています。
1.集中できる環境に移動する
最も多かったのが、「学校が終わったら塾の自習室に行く」「始業前に学校で勉強する」「友達と図書館に行く」など、勉強がはかどる環境に自分が移動するという意見でした。学校や図書館にはスマホやテレビなどの誘惑がなく、さらに周りに勉強している人がいるため、自然と集中力が高まること(ピア効果)が期待できます。実際にチューターたちが行っていた習慣を見てみましょう。
信州大学 医学部 Cさんの習慣
受験期は授業開始の1時間前に学校に行き、自習をしていた。 自宅でやると眠くなってしまったり、テレビを見てしまったりしたので、 朝は準備して、通学し、その後学校の図書館で勉強した。 通勤・通学ラッシュを避けることもできたし、 起床後時間が経っているので集中して勉強できた。
Cさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 4.5
- 整理力
- 1.5
- キャパシティ
- 1.5
大阪大学 薬学部 Oさんの習慣
学校終わりにそのまま塾の自習室に直行するというルーティンをつくって習慣化していました。
塾の自習室に行ってしまえばもう勉強するしかないので、 勉強に取り組む環境に自分を置くことを意識していました。 一度始めたら長時間取り組めるタイプだったのでこのやり方が自分に合っていたと思います。
学校がない日は友達と図書館で勉強する約束などをたてて半強制的に勉強する機会を設けていました。 休日は平日より自主的に勉強するための時間を長く取れる分集中力が切れやすかったので、 朝に図書館→カフェや飲食店などでお腹を満たし友達と夕方解散した後→塾の自習室のように
場所を変えることも工夫していました。 早起きが苦手だったので、「朝マックに行く!」のような目標を立てて早起きのモチベーションを上げていました。
Oさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 3.5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 2
- キャパシティ
- 2.5
2.あらかじめ詳細な学習計画を立てておく
「1.集中できる環境に移動する」と同じくらい多くの回答を集めたのが、あらかじめ学習スケジュールを書き出すという方法。目標を確認することで、無駄に時間を過ごす危険性を減らすことができます。もちろん、週ごとに予定を立てたり、長期的な目標から逆算して計画したりと、詳細は人によって異なります。代表的な意見を見てみましょう。
近畿大学 医学部 Tさんの習慣
やらないといけないことが膨大になる受験期は何から手をつけたらいいか分からなくなるので、 勉強の計画はしっかり細かく立てるようにしていた。 また、チェックリストやTODOリストを作り、 やらないといけないことを可視化して、 これが終わったら次はこれを終わらす、というように自分を悩ませない工夫をした。
Tさんの自己診断※
- 勉強時間
- 4
- 忍耐力
- 5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 3.5
- キャパシティ
- 2.5
筑波大学 理工学群 Sさんの習慣
週ごとに、毎日の学習内容を明確にカレンダーにまとめる。細かい単位で内容を決めておくことで、どんどん減っていく感覚がある。学習を始める際に何をやるべきか迷わないようにして、すぐに取り掛かれる状態を常に作っていた。
Sさんの自己診断※
- 勉強時間
- 5
- 忍耐力
- 3.5
- 計画性
- 4
- 整理力
- 3
- キャパシティ
- 5
岡山大学 医学部 Wさんの習慣
例えば夏休みだったら、夏休み終わりにどんな状況でいたいか(各教科終わらせたい教材を決めるなど)を定めた上で逆算して、毎日することリストを各教科設定して、間に合わなかった時のための調整日も設定して、徹底的に抜け漏れのないように各教科テキストを仕上げた。
Wさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3
- 忍耐力
- 4.5
- 計画性
- 5
- 整理力
- 3.5
- キャパシティ
- 5
また、計画を立てる際には、無理のない目標を設定することも大切です。
東京科学大学 生命理工学部 Mさんの習慣
始める前に部屋と机を整え、その日のスケジュールを紙に書いていました。まず、集中できる環境を整えるために視界に余計なものが入らないような状態を作っていました。また、スケジュールを立てる際にはきちきちに詰め込むのではなく、余裕を持った時間で立てることにより、できないことへの罪悪感などなく、スケジュールに縛られすぎることなく目的を達成することができていたと思います。
Mさんの自己診断※
- 勉強時間
- 4.5
- 忍耐力
- 3
- 計画性
- 3
- 整理力
- 4.5
- キャパシティ
- 5
3.スキマ時間を活用する
一分一秒でも長く勉強時間を確保したい受験生にとって、勝負を分ける鍵になるのが「スキマ時間」。atama+ オンライン塾のチューターたちも、さまざまな方法でスキマ時間を活用しながら勉強していたようです。
東北大学 農学部 Rさんの習慣
英単語学習のため、徒歩で登校するようにした。徒歩30分くらいだったので、自分で決めた半分の地点までは英単語帳の音声を聞き(ランダム)、そこを過ぎたら好きな音楽を聴いていた。また、書いて定着させたかったので、朝学校についたらまず英単語帳を開く習慣をつけた。
Rさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 5
- 整理力
- 4.5
- キャパシティ
- 3.5
神戸大学 国際人間科学部 Gさんの習慣
入浴中に濡れても大丈夫な本で日本史の年号を暗記していた。体は湯船に浸かってリラックスしているので、新しく無機質な情報が入ってきても苦にならない。
Gさんの自己診断※
- 勉強時間
- 4
- 忍耐力
- 4.5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 1.5
- キャパシティ
- 5
大阪大学 薬学部 Oさんの習慣
家では基本的に長時間勉強することはなく、ドライヤー中やお風呂に浸かっている間などに単語といった短時間でできる暗記系に取り組んで習慣化していました。家以外ではバスや車での移動中も使っていました。
Oさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 3.5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 2
- キャパシティ
- 2.5
【豆知識】
通学や入浴など既存の習慣に新しい習慣を付加することでルーティーン化を促す方法を「ハビット・スタッキング」と言います。(参考:『すごい習慣大百科』8–9頁)
4.努力を可視化してモチベーションUP
〈勉強の習慣化〉に成功しても、その努力が報われているかどうかは受験本番にならないとわからないもの。そんな不安を軽減するために、先輩たちは日記や学習記録をつけることで、自分の頑張りを「見える化」していました。これは「自分は努力してきた」という自信を与えてくれるだけでなく、「自分は努力できる人なんだ」という認識にもつながり、勉強を継続するための原動力になります。
信州大学 繊維学部 Aさんの習慣
ルーズリーフに勉強し、書き終わった紙を貯めて学習を見える化していた。
Aさんの自己診断※
- 勉強時間
- 1
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 4
- 整理力
- 4
- キャパシティ
- 1.5
東北大学 農学部 Rさんの習慣
自信をつけたかったので、勉強時間と内容を日記に残していた。時間と教科のバランスはスマホアプリで色付きグラフで管理した。日記の方ではスマホアプリが計測したその日の合計時間と、自分が使った教材を軽くメモしていた。例:生物ワークp135~138など。
Rさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 5
- 整理力
- 4.5
- キャパシティ
- 3.5
信州大学 医学部 Cさんの習慣
スタディプラスというアプリで勉強時間の管理を行った。自分がどの教科をどのくらいやったかを可視化することで、実際の勉強時間と自分の体感の違いに気がつくことができ、やった感がなくなった。また、友達を追加できるので、友達の勉強時間や同じく医学部を目指す知らない人の勉強タイムラインで焦りを感じ、勉強を始めることも多かった。
Cさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 4.5
- 整理力
- 1.5
- キャパシティ
- 1.5
5.勉強時間の区切り方を工夫する
勉強時間の区切り方は人それぞれですが、先輩たちに共通しているのは「勉強時間を目標に設定しない」こと。閉館・閉室や夕食などの外的要因や、何ページ進めるか・何問解くかなど、勉強時間以外を区切りとして取り組むことで、「勉強時間を稼ぐために机に向かっているだけ」という事態を避けることができます。
近畿大学 医学部 Tさんの習慣
勉強は時間で目安をつけがちだけど、3時間机に座っていても、1問しか解けていなければ意味がないので、参考書を何ページ進めるかで予定を立てていた。10ページ進めると計画を立てた時に予定通りの時間で終わっても、予想より早く終わっても、タスク完了とみなして終わる。ダラダラやらない、無駄な時間を過ごさないということを意識していました。また、そのほうが勉強の進捗は把握しやすいし、管理しやすかった。
Tさんの自己診断※
- 勉強時間
- 4
- 忍耐力
- 5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 3.5
- キャパシティ
- 2.5
信州大学 繊維学部 Aさんの習慣
受験期は友達が帰るまで学校で勉強し、その後近くの公民館が閉まるまで勉強をしていた。勉強終了のきっかけを自分ではなく、他人や閉館時間とすることで長く学習時間を取れるようになった。
Aさんの自己診断※
- 勉強時間
- 1
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 4
- 整理力
- 4
- キャパシティ
- 1.5
千葉大学 医学部 Yさんの習慣
英語や社会などの自分の記憶と照らす科目と、数学や物理などの計算処理がメインになる科目を交互に行っていた。どちらが連続しても集中力が切れてしまうので、交互に行うことで科目を相互に息抜きにしていた。
Yさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 3.5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 4
- キャパシティ
- 4.5
神戸大学 国際人間科学部 Gさんの習慣
日々の生活を学習の区切りと捉える。たとえば、帰宅後〜夕食までは英語、夕食後は休憩、入浴以降は数学、というふうに。
Gさんの自己診断※
- 勉強時間
- 4
- 忍耐力
- 4.5
- 計画性
- 3
- 整理力
- 1.5
- キャパシティ
- 5
6.ポモドーロ法で集中力を維持する
いざ勉強を始めることができても、集中力はなかなか続かないもの……。そんな時取り入れたいのが、こまめに休憩を挟む「ポモドーロ法(pomodoro technique)」というテクニック。実践していた先輩たちの話を聞いてみましょう。
信州大学 繊維学部 Bさんの習慣
私は勉強する際、30分集中して5分休憩するサイクルを繰り返す学習法を取り入れていました。長時間机に向かい続けるよりも集中力を維持しやすく、自分に合っていると感じたためです。また、スケジュール管理では「理想の計画」と「実際にできた内容」の両方を書き込み、差が出た理由を振り返るようにしていました。例えば、予定より学習が進まなかった日は原因を分析し、翌日の計画を現実的なものに修正していました。
Bさんの自己診断※
- 勉強時間
- 2.5
- 忍耐力
- 3
- 計画性
- 2.5
- 整理力
- 3
- キャパシティ
- 2.5
九州大学 芸術工学部 Eさんの習慣
休日など、長時間勉強して集中が切れてきた時はポモドーロタイマーに従って休憩をとっていました。25分集中→5分休憩のサイクルです。大学生になった今は、かわいいキャラクターが一緒に集中して勉強してくれるアプリなどがあるので、それを使って作業に取り組んだりもしています。
Eさんの自己診断※
- 勉強時間
- 2.5
- 忍耐力
- 1.5
- 計画性
- 2.5
- 整理力
- 3
- キャパシティ
- 4.5
【豆知識】
ポモドーロ法は、1987年にイタリア人のフランチェスコ・シリロ(Francesco Cirillo)氏によって考案された時間管理術。一般に普及しているのは、25分の作業と5分間の休憩を繰り返すことで集中力を維持するという方法。ポモドーロ(イタリア語で「トマト」)という名前は、当時大学生だったシリロ氏がトマト型のキッチンタイマーを使って考案したことに由来する。(参考:https://mynavi-job20s.jp/howto/pomodoro_technique) 『すごい習慣大百科』では28–29頁
7.何も考えず、とりあえず始めてみる
それができたら苦労しない、と思いますよね。しかし、勉強以外の例で考えてみると、この方法は意外と効果的であることがわかります。例えば、読書をする時。評論でも小説でも、内容が頭に入ってくる/物語の世界に入り込むまでに、少し時間がかかりますよね? ところが、一旦入り込んでしまうと、時間を忘れて没頭してしまった、という経験があるのではないでしょうか。勉強は読書よりも少しハードルが高いかもしれませんが、一度始めてしまうと案外集中できてしまうものです。
九州大学 芸術工学部 Eさんの習慣
何も考えずに3分だけやるつもりで一旦机に向かうこと。色々考えるとその時やりたいことや面倒くさいという思考が始まってダラダラすることに繋がってしまうので、私は,一旦3分だけやることをルール化していました。3分だけといっても、いざ始めてしまえばある程度は目の前の問題に集中して時間が経過するので、そのまま数時間勉強することに繋げていました。
Eさんの自己診断※
- 勉強時間
- 2.5
- 忍耐力
- 1.5
- 計画性
- 2.5
- 整理力
- 3
- キャパシティ
- 4.5
信州大学 医学部 Cさんの習慣
朝の勉強をルーティンにしたことで、勉強を始める際の迷いや体力消費がなかったように感じる。やる、やらないという選択に体力を使わないようにした。
Cさんの自己診断※
- 勉強時間
- 3.5
- 忍耐力
- 4
- 計画性
- 4.5
- 整理力
- 1.5
- キャパシティ
- 1.5
いかがでしたか? この記事では、先輩たちの〈勉強の習慣化〉のための取り組みを紹介しました。色々な方法を挙げましたが、〈勉強の習慣化〉のために大切なのは、自分に合った勉強法を見つけることです。この記事の中から、自分に合った勉強法を見つけていただけたら幸いです。もちろん、組み合わせやアレンジは自由です。
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